【観劇】『メタルマクベス』disc3
『メタルマクベス』disc3を観てきました~。
初演は観劇できなかったので今回が初メタマクでしたが、とても魅力的な作品だった!
物語はシェイクスピアの『マクベス』をベースに、戦争で荒廃した2206年と1980年代の日本を行き来しながら進んでいきます。
2206年の瓦礫に埋もれた世界がアラウンドシアターの大スクリーンいっぱいに映し出されると、ものすごい迫力。客席からの没入感も高くて、大音量の音楽とともに、いっきに作品の世界に引き込まれました。目の前を駆け抜けるバイクの勢いもなかなかのもので、この迫力と臨場感がアラウンドシアターの醍醐味だなと再確認した次第。
新感線作品の上演はこれで一旦終了みたいですが、今後もアラウンドシアターにぴったりの舞台が観られるといいなあと願っています。
disc3でランダムスター夫妻を演じているのは、浦井健治さんと長澤まさみさん。
浦井さんはもともとメタル的な印象はなく、王子様だな~!って思っていたのですが、歌い出した途端によい意味でとっても裏切られました。さすがの歌声で、どの歌も「もっと聴きたいーー!」となるかっこよさ!
長澤さんは、スタイルがすばらしい上に歌も上手で、もちろん顔はお綺麗……!!!彼女が舞台の上にいるだけでこちらの気持ちが満たされるぐらい、本当に魅力的な方でした。でも、姿の美しさもさることながら、やっぱり一番すばらしかったのは演技!!!ぐっときた~~~
前半でランダムスターに王殺しをけしかけるあたりもとてもよかったけど、印象に残ったのは、後半の壊れていってしまう姿です。
人殺しという、どうしたって取り返しのつかない事実。しかも、それが行われたのは明らかに自分のせい。王を殺して夫が王になれば幸せになれると信じていたのに、自分は殺人の記憶に苛まれ、夫は魔女の予言に怯えて人々を殺めていく残虐な人間になってしまった……
ランダムスター夫人は、もちろん人殺しを企て実行させた時点で悪人ではあるけど、苦しみと後悔はとっても理解できて、見ていて辛く悲しかったです。
小さい幸せで満足しておけばよかった、と後悔してもしきれない夫人の肩をランダムスターが優しく抱いてあげたけど、どんな慰めも優しさも彼女の心を救うことはできなくて、幸せになりたくてしたことだったのに、それによって追い詰められていく尋常じゃないつらさを感じた。
最近、身の丈に合った生活をするのが一番だよな~と思うことが多かったので(チケットを取り過ぎないとかね)、個人的にぐさっと刺さりました。小さい人間が大きなことをやろうって夢を見るのは大事だけど、自分に期待しすぎないことも大切なんだなあ。
思い返してみると、コンフィデンスマンJPのダー子も好きだし、振り切れた役を演じる長澤さんが好きなのかもな~。
他のキャストの皆さんも総じてとってもよかったですが、テニミュぶり!?に生で観た柳下大さんのグレコもかっこよかった~!ランダムスターとの最後の戦いも、大迫力で見ごたえありました。
高杉真宙さんは、めっっっっっっちゃくちゃ顔が整っていて綺麗…そして細い……!22歳とのことですが、少年のような透明感でした。ちなみに、殺陣で剣に振り回されてる感じだったのは、わざとなのかな!??
歌もセットもかっこよくて、これぞエンターテインメント!!!!!という舞台で、チケット代は高いけど(笑)、値段に見合う満足感でした。まだ当日券もあるみたいなので、気になってる方はぜひ~!